<2026年8月15日 訂正更新について>
本記事は、シリーズ第8稿『「調べる」から「判断する」へ。AI時代の知のつくり方』で実施した出典監査の結果を反映し、一部を訂正しています。訂正箇所は元の記載を取消線で残したうえで、直下に訂正文を記載しています。

神社合祀に代わる「もう一つの選択肢」を経済学的に検証する

――明治の行政コスト削減は、100年後にいくらの損失を出したのか


【本記事について】前稿「サステナビリティは南方熊楠に学ぼう」の続編です。前回は明治神宮の森と南方熊楠を手がかりに「サステナビリティの土台は自然と歴史である」と書きました。しかしそこには一つ、答えていない問いが残っています。それは経済的に合理的なのか。 本稿はその宿題に、費用便益分析という道具で答えることを試みます。


0. 問題設定:明治政府は「計算」していた

明治政府による神社合祀を語るとき、私たちはつい「文化を破壊した愚かな政策」と片づけたくなる。だがそれは、実践者としてはあまり有用ではない読み方だ。

あの政策は、当時の行政官にとっては合理的な費用削減策だった。 そこには計算があった。だとすれば、問うべきはこうなる。

彼らの計算のどこが間違っていたのか。そして、いま同じ判断をする人が同じ間違いをしないためには、何を計算式に足せばいいのか。

これは歴史の話ではない。企業が社有林を売却するとき、自治体が公園予定地を宅地に転用するとき、再開発で樹木を伐採するとき、私たちはいまも同じ構造の計算をする可能性がある。100年前の失敗は、いまも現役の失敗になり得る。

<2026年8月15日 追記:本稿のタイトルについて、事実と解釈の切り分けを明示しておく。

① 明治政府は、神社を制度・財政・統計の対象として把握しようとしていた——これは史実であり、神饌幣帛料供進の基準や跡地譲与令から確認できる。
② 現代から見ると、そこには生態系サービス、地域コミュニティ、文化的価値など、当時の制度では可視化されていなかった価値がある——これは複数の資料から導ける分析である。
③ だから私は「項目が足りなかった」と表現した——これは筆者の解釈である。

明治期に「生態系サービス」という概念は存在しない。存在しなかった概念を「足りなかった」と言うのは、現在の物差しを過去に当てる行為であり、分析としては有効だが史実の記述ではない。


1.【社会】明治政府の計算式を復元する

1-1. 引き金は「補助金」だった

神社合祀を推進した直接の仕組みは、実は「神社を潰せ」という命令ではない。補助金の支給基準である。

コトバンクに収録された大濱徹也の解説によれば、1906年(明治39年)の内務省訓令で神饌幣帛料の供進を決定する基準が定められ、府県郷村社の整理が促された。この政策は一町村一社をめざし、地方改良運動と結びついて、行政町村を、幣帛料供進社に指定された基本財産のある有力神社を中心にまとめようとするものだった(下記出典1)。

支給基準の具体は明快である。「神社のハナシ」の整理によれば、明治39年4月30日、府県が府県社に、郡または市が郷社に、市または町村が村社に神饌幣帛料を供進できる旨が発出され、その対象基準として、延喜式内社・六国史所載社、勅祭社・準勅祭社、武門武将等の崇敬社、地方に功績ある祭神の社、および境内地150坪、本殿・拝殿・鳥居等が完備し、50戸以上の氏子または崇敬者を有する神社(地域により100坪とも)が定められた(下記出典4)。

つまり、こういうことである。

  • 公費(神饌幣帛料)を出せる神社には、設備と氏子数の下限がある
  • 小さな神社は基準を満たさない
  • ならば統合して基準を満たさせればよい
  • 統合された分だけ、公費は集中して効率的に使える

Weblio(Wikipedia「神社合祀」に基づく)の整理も同趣旨で、合祀の目的は、神社の数を減らし残った神社に経費を集中させて一定基準以上の設備・財産を備えさせることにあり、また神社は宗教ではなく「国家の宗祀」であるとする原則に従って地方公共団体から公費供進を実現させるため、財政が負担できるまでに神社の数を減らすことにもあった、とされる(下記出典3)。

これは立派な費用便益分析である。 費用は統合の事務コスト、便益は行政効率と公費の集中投下。B/Cは1を超えると判断された。

1-2. 実行された規模

結果はどうだったか。大濱の解説によれば、整理事業には地域差があるものの、全国の神社は整理開始前の1905年の19万5000社が1910年には14万1000社に減少し、4社に1社が消え、なかでも無格社の35%が取り潰された(下記出典1)。

より長い期間で見た数字として、1914年(大正3年)までに約20万社のうち7万社が取り壊されたとする記述も流通している(下記出典3)。ただしこの種の数値は統計の取り方によって幅があり、諸説がある点は明記しておきたい。本稿では以下、慎重に「4.5万〜7万社」という幅で扱う。

そして地域差が決定的だった。大濱によれば、三重・和歌山などはかなり大規模に行われ、新潟ではあまり行われなかった(下記出典1)。この地域差が、あとで効いてくる。

1-3. 決定的なのは「跡地譲与令」

ここが本稿の核心の一つである。

Wikipedia「神社合祀」が挙げる法令リストには、明治39年8月10日の勅令第220号「神社寺院仏堂合併跡地ノ譲与ニ関スル件」が含まれる(下記出典2)。合祀によって空いた土地を譲り渡すための法令である。

社殿が撤去され、土地が譲与されるということは、そこに立っていた森が伐採され、材木として売却されることを意味する。

経済学の言葉で言えば、これは何が起きたのか。

ストック(自然資本)を取り崩して、フロー(当期収入)に計上した。

森林は、伐れば一度だけ大きな収入になる。だがその後は何も生まない。逆に、残せば毎年、水源涵養・土砂流出防止・気温緩和・生物多様性・信仰と祭礼の場といった便益を、原理的には永久に生み続ける。

明治の計算式は、この一回きりの収入を「便益」の側に足し、永久に失われる年々の便益を計上しなかった。 帳簿の上では黒字である。実態としては、元本を食いつぶして利息を得たと喜んでいる状態だった。


2.【経済】当時の計算に欠けていた4つのもの

現代の費用便益分析の枠組みで、明治の計算式の欠陥を分解する。これは歴史批判ではなく、いま使えるチェックリストとして読んでほしい。

欠陥①:非市場財が計算式に存在しない

森の便益の大半は、市場で価格がつかない。涼しさは売られていない。土砂が流れないことに請求書は来ない。祭りの場であることに値札はない。

環境省「生物多様性と生態系サービスの経済価値評価」サイトによれば、国連主導の「ミレニアム生態系評価(MA)」は生態系サービスを供給・調整・文化的・基盤の4つに分類し(下記出典18)、「生態系と生物多様性の経済学」(TEEB)はMAの分類を基本として基盤サービスの代わりに「生息・生育地サービス」を置いている。

明治の計算式が捉えていたのは、このうち供給サービスの一部(材木)だけである。残り3つは、存在しないものとして扱われた。

これは過去の話ではない。市場価格のないものは、いまも意思決定の場でしばしばゼロと扱われる。ゼロと未計測は、まったく違う。

欠陥②:割引率が長期をほぼ消去する

ここが最も技術的で、最も重要な論点である。

国土交通省「公共事業評価の費用便益分析に関する技術指針(共通編)」(令和5年9月改定)は、長期にわたる国債等の実質利回りを参考値として、社会的割引率を4%と設定している(下記出典9)。同省の検討資料によれば、令和5年の見直し議論でも、これまでの事業評価との比較や継続性の観点から引き続き4%を適用することとし、最新の社会経済情勢は「参考比較のための値」(過去20年平均0.96%を踏まえた1%、過去30年平均1.58%を踏まえた2%)を別途設定することで対応するとされた。

では、割引率4%が長期便益に何をするか。計算してみよう。

[筆者試算]将来の1億円は、現在価値でいくらか

割引率30年後50年後100年後150年後
1%7,419万円6,080万円3,697万円2,248万円
2%5,521万円3,715万円1,380万円513万円
4%(現行)3,083万円1,407万円198万円28万円
7%1,314万円339万円12万円ほぼ0

(筆者計算。現在価値係数 = 1/(1+r)^t)

割引率4%では、100年後の1億円は198万円になる。約50分の1である。

前稿で紹介したように、明治神宮の森を設計した本郷高徳は150年後の林相予想図を描いた。その150年後の便益は、4%で割り引くと1億円が28万円になる。350分の1。ほぼ消滅する。

つまり、標準的な費用便益分析の作法をそのまま適用すると、「100年かけて育つ森」は経済的にほぼ無価値と判定される。 明治の役人が意識的に割引計算をしていたわけではないだろうが、彼らの直観は現代の標準手法と同じ方向に偏っていた。

これは方法論の欠陥ではなく、方法論の適用範囲の問題である。割引率は「投資資金の機会費用」を表す概念であり、数十年スケールの事業評価のために設計されている。100年・150年スケールの自然資本に、そのまま当てはめる根拠はない。世代を超える便益の扱いは、いまも環境経済学の未解決問題と思われる。

実務的な処方箋はこうだ。 長期の自然資本案件では、

  1. 割引率を必ず感度分析にかける(4%だけで結論を出さない)
  2. 1%・2%の併記は国交省自身が認めている作法である
  3. 「割引率をいくつにすると結論がひっくり返るか」を明示する(スイッチング値分析)

欠陥③:不可逆性とオプション価値

森を伐るのは1年でできる。戻すには100年かかる。この非対称性が、計算式に入っていない。

環境経済学には「オプション価値」という概念がある。不確実な将来に対して、選択肢を残しておくこと自体に価値がある、という考え方だ。逆に言えば、不可逆な選択には、選択肢を失うぶんのコスト(準オプション価値)が上乗せされる。

前稿で書いた明治神宮の対比を思い出してほしい。社殿は1945年の空襲で焼失し、13年かけて再建された。森は生きた系として存続した。逆に言えば、建物は再建できるが、100年の森は再建できない。 費用便益分析にこの非対称性を入れないと、「壊しても後で戻せばいい」という誤った結論が出る。

欠陥④:分布と主体のずれ

コストを払う主体と、便益を受ける主体が違う。

大濱の解説は、合祀の結果として各地各社の地方色ある特殊神事が廃滅に向かい、民心協同の場たる性格が失われたと指摘している(下記出典1)。行政コストを削減したのは町村財政だが、失われた祭礼と森を負担したのは地域住民である。

これも現代的な論点だ。企業が緑地を売却すれば、財務諸表は改善する。だがヒートアイランドの悪化を引き受けるのは近隣住民である。この「ずれ」を可視化しないかぎり、計算は必ず開発側に偏る。


3.【理科】いま、社叢の便益をどう測るか

欠陥②〜④は制度設計の問題だが、欠陥①(非市場財)は、いまや技術的にかなり解ける。100年前にはなかった測定手段が揃っているからだ。

3-1. 貨幣評価の基準線

日本で広く使われる基準は、日本学術会議答申「地球環境・人間生活にかかわる農業及び森林の多面的な機能の評価について」(平成13年11月)である。森林・林業学習館の整理によれば、この答申で貨幣評価された機能の合計は年間702,638億円(約70兆円)であり、日本の森林1ha当りに換算すると年間約280万円となる。ただし生物多様性保全機能などは貨幣価値に換算できないとされ、この額には含まれていない(下記出典14-15)。

林野庁自身が、この数字の扱いに強い留保を付けている。令和6年度森林・林業白書は、貨幣評価できる一部の機能だけで年間70兆円とされるが、「森林がないと仮定した場合と現存する森林を比較する」など一定の仮定の範囲においての数字であり、少なくともこの程度には見積もられるといった試算の範疇を出ない数字であるなど、その適用に当たっては細心の注意が必要である、と明記している(下記出典16)。

この留保は真剣に受け取るべきだ。 本稿でも以下の試算は「桁の議論」としてのみ扱う。

3-2. 防災機能:神社は「安全な場所」に建っている

社叢の防災価値には、他の緑地にはない特殊性がある。立地そのものが数百年の災害記憶を含んでいるという点だ。

高田知紀ほか「東日本大震災の津波被害における神社の祭神とその空間的配置に関する研究」(土木学会論文集F6、2012年)は、宮城県沿岸部の神社について祭神と空間配置に着目した被害調査を行い、スサノオノミコトを祀った神社、およびスサノオがルーツと考えられる熊野神社は、そのほとんどが津波被害を免れていたことを明らかにした。同論文は、この結果が地域の歴史や文化をふまえたリスク・マネジメントのあり方について重要な知見を提供すると述べている(下記出典16)。

高田らはその後、四国沿岸部でも延喜式内社に着目した神社配置と津波災害リスクの研究(土木学会論文集B2、2016年)、徳島・高知沿岸域における神社の津波被災リスクの検証(同F6、2016年)を続けており、さらに「神社空間を核とした防災コミュニティの形成プロセスに関する一考察」(同F6、2020年)へと展開している(下記出典20)。

経済的に翻訳すればこうなる。 何百年も同じ場所に建ち続けた神社は、災害リスクの実地検証を数百年ぶん済ませた立地情報である。ハザードマップを作るのに、私たちは膨大な数値計算と地質調査に費用を投じる。神社の分布はその答え合わせを無料で提供している。合祀による神社の廃絶は、このデータベースの一部削除でもあった。

3-3. 気温緩和:前稿の実測

前稿で扱った通り、樹林地は昼夜を問わず、天候にもほとんど左右されずクールアイランド効果を持つ(三上岳彦ほか、明治神宮・代々木公園での観測研究)。環境省の皇居における観測でも、8月の気温が周辺市街地より平均1.8℃低いことが確認されている。詳細は前稿を参照されたい。

3-4. 生物多様性:2025年の最前線

そしていま、社叢の生物多様性は、政策の最前線に接続している。

前迫ゆりほか「30 by 30をめざす社叢の生物多様性および文化的サービスに関する研究:OECM認定推進に向けて」(自然保護助成基金助成成果報告書 第34巻、2025年5月、査読有り)は、まさに社叢を30by30目標の枠組みに位置づけようとする共同研究である。研究グループには上甫木昭春、島田直明、武田義明、永松大、長谷川泰洋、原正利、深町加津枝ら、植生学・造園学・森林生態学の研究者が名を連ねている(下記出典22)。

これによれば、1970年代の社寺林調査と2024年調査を比較した研究では、近畿・中国・九州の社叢で低木層の種数減少や、林床性種群から攪乱種群・シカ不嗜好植物への植生動態が報告されており、絶滅危惧種の確認、祭礼・植物資源・地域コミュニティ・文化的空間との関係、自然共生サイトへの申請事例も示されている(下記出典22)。

つまり社叢は、いまや「文化財」であると同時に「生物多様性データ」であり、国際的な保全目標のカウント対象になりうる資産である。 100年前には存在しなかった価値カテゴリーが、いま生まれている。


4.【経済】封筒の裏の再計算

ここで、粗いが方向性のわかる試算をしてみる。以下は精密な推計ではなく、桁を確認するための思考実験である。 前提を全部書き出すので、読者が自分で数字を入れ替えられるようにしてある。

前提

  • 消失社数:4.5万社/7万社(前述の幅)
  • 1社あたり平均社叢面積:不明。神饌幣帛料の基準が境内地150〜300坪(約0.05〜0.1ha)であることを下限の手がかりに、0.05ha/0.1ha/0.3ha/1.0haの4シナリオを置く
    <2026年8月15日 訂正更新:1社あたり平均社叢面積:不明。神饌幣帛料の基準が境内地150〜300坪(約0.05〜0.1ha)であることを下限の手がかりに、0.05ha/0.1ha/0.3haの3シナリオを置く。当初は上限として1.0haも置いていたが、根拠とした供進基準(約0.05〜0.1ha)から一桁離れており、感度分析の幅として広すぎた。上限を0.3haに絞る。本稿の結論(桁の議論)は、この範囲でも変わらない。
  • 単価:年間280万円/ha(日本学術会議答申ベースの全国森林平均。都市・集落近接の孤立林である社叢に全国平均を当てるのは乱暴であり、あくまで参考値

試算結果:失われた年間便益(億円/年)

平均社叢面積4.5万社の場合7万社の場合
0.05 ha63億円98億円
0.1 ha126億円197億円
0.3 ha379億円590億円
1.0 ha1,265億円1,967億円

(筆者試算。面積 = 社数 × 平均面積、便益 = 面積 × 281万円/ha/年)

<2026年8月15日 訂正更新:上記の理由により、1.0haシナリオ(4.5万社で1,265億円/年、7万社で1,967億円/年)は感度分析の対象から外す。0.05〜0.3haの範囲での年間便益は、63億〜590億円となる。

これを「永久に続く便益」として現在価値化すると

中位シナリオ(5万社 × 0.3ha = 1.5万ha、年間約422億円)で計算する。

割引率永久便益の現在価値
1%約4.2兆円
2%約2.1兆円
4%約1.1兆円

(筆者試算。永久年金の現在価値 = 年間便益 ÷ 割引率)

この試算の読み方

信じてはいけない点: 単価の妥当性、平均面積の推定、社叢と一般森林の機能差、明治期と現在の価格水準の非可比性。どれも致命的に粗い。

それでも言えること: どのシナリオでも、「兆円」の桁が視野に入る。 そして明治期に節約された行政コストは、神饌幣帛料という祭祀費の一部である。桁が違う。

最も重要な点はここだ。 この試算のどこを動かしても、割引率の選択が結論に最も効く。 1%と4%で4倍の差が出る。つまり「神社合祀は経済的に正しかったか」という問いは、実質的には**「私たちは将来世代の便益をどれだけ割り引くべきか」という倫理の問いに帰着する。**

経済学は、この問いには答えられない。答えるのは社会である。費用便益分析は判断を代行する機械ではなく、判断の前提を可視化する道具にすぎない。 これは授業で最も強調したい点である。


5.【検証】新潟 vs 三重・和歌山という自然実験

試算は粗い。では、もっと直接的な証拠はないか。

実はある。合祀の実行度が知事の裁量に委ねられ、地域差が生じたことが、意図せざる準自然実験を作ってしまった。

処置群と対照群

前述のとおり、この神社合併は政策の直接執行者が各府県の長官であったため地方によって合併状況の濃淡が出て、三重・和歌山などはかなり大規模に、新潟ではあまり行われなかった。そして現在の神社数を見ても、新潟の神社数は全国一の4000社超であり、三重・和歌山はその半数の神社数となっている

文化庁『宗教年鑑』2023年版の数字がこれを裏づける。2022年12月31日時点で宗教法人単位の神社は全国8万608社、都道府県別最多は新潟県の4,672社、第2位は兵庫県3,852社、第3位は福岡県3,409社である(下記出典7)。

100年以上前の行政裁量の差が、いまも都道府県の神社分布に刻まれている。 これは社会科の教材として一級品だ。

熊楠が守った側で何が起きたか

そして和歌山である。合祀に最も強く抵抗した土地で、いま何が起きているか。

紀伊民報の報道によれば、熊野本宮大社を擁する和歌山県田辺市本宮町の外国人宿泊客数は、世界遺産登録された2004年にはわずか492人だった。それが2024年には4万4,540人(前年比1.66倍)と過去最多を記録し、国・地域別では中国が初めて首位に立った。コロナ禍で2021年には226人まで激減したが、その後V字回復している(下記出典36)。

田辺市全体でも、自治体国際化協会の紹介によれば外国人宿泊者は2006年の1,299人から2018年の4万3,824人へと12年でおよそ33.7倍に増えた(下記出典37)。

[筆者計算]本宮町の外国人宿泊客数:492人 → 44,540人。20年で約90倍。

田辺市観光協会の説明によれば、熊野三山とそれを結ぶ参詣道は「紀伊山地の霊場と参詣道」として2004年7月に世界遺産に登録され、人と自然が長い年月をかけて育んできた文化的景観が類を見ないものと評価された(下記出典38)。

ここが決定的である。世界遺産に登録されたのは「建物」ではなく「文化的景観」だった。 参詣道と、それを包む森と、千年の信仰の履歴が一体として評価された。もし合祀が和歌山で徹底され、参詣道沿いの社と森が消えていたら、この評価は成立しなかった可能性が高い。

熊楠が1911年に守ったものは、2004年に世界遺産となり、2024年に4万4,540人の外国人を呼んだ。 これは結果的に、投資回収期間93年のプロジェクトになったともいえる。

ただし、正直に言っておく

これは厳密な因果推論ではない。 交絡要因が多すぎる。

  • 和歌山の観光成長は、田辺市熊野ツーリズムビューロー(2006年設立)の戦略とブラッド・トウル氏らの尽力によるところが極めて大きい。組織と人の要因でもある(下記出典37)
  • 新潟に神社が多いのは、合祀が緩やかだったことに加え、もともとの集落数・人口分布の差も考えられる
  • 世界遺産登録という外生的ショックの寄与を分離できていない

したがって、「合祀を免れたから儲かった」という主張はできない。言えるのは、「合祀を免れた資産が、100年後に新しい価値カテゴリーで評価されうる状態にあった」ということだけである。

だがそれこそが、不可逆性とオプション価値の話そのものだ。伐られていれば、この可能性は存在すらしなかった。残すという判断は、100年後の選択肢を買う投資だった。


6.【設計】「もう一つの選択肢」を書き直す

さて、本題である。当時、他にどんな選択肢がありえたか。

決定的な事実:財政目的と伐採は分離可能だった

ここに気づくと、議論の風景が変わる。

合祀の財政的目的は「神饌幣帛料を供進できる神社に公費を集中させること」だった。 これは祭祀の統合によって達成される。

森を伐る必要は、どこにもなかった。

社叢の伐採は、跡地譲与令によって可能になった付随的な資産処分であって、政策目的そのものではない。つまり「祭祀は統合するが、社叢は残す」という選択肢が、当時の政策目的を一切損なわずに存在した。

選択肢の比較表

短期財政効果長期便益不可逆性政策目的の達成総合評価
案A:実行された合祀
(廃社+社殿撤去+社叢伐採+跡地譲与)
◎ 公費集中+材木売却収入× 永久に喪失× 完全に不可逆短期最適・
長期最悪
案B:祭祀統合+社叢保存
(合祀するが森は境内地/公有林として維持)
○ 公費集中は達成、材木収入なし◎ 永続◎ 可逆(後で伐採も可能)最適
案C:完全非介入× 財政効率化なし◎ 永続×目的未達成
案D:合祀+跡地を保安林・公園に指定△ 管理コスト発生◎ 永続+公的利用準最適

案Bが支配戦略(dominant strategy)ではないか。 案Aに対して、政策目的の達成度は同等、長期便益は圧倒的に上、失うのは材木の一時収入だけ。

しかも案Bにはオプション価値がある。森を残しておけば、後で必要になれば伐ることができる。逆はできない。可逆な選択肢は、不可逆な選択肢より常に価値が高い(他の条件が等しければ)。

熊楠の「弱点」は、実は強みだった

前稿で私は、熊楠に対する学術的批判を紹介した。応用森林学会での議論では、熊楠が合祀反対運動で用いた論理は「神社」が廃されることによる地域社会の習慣・伝統の崩壊と、「神社林」が伐採されることによる貴重な生物の滅亡という二本立てで、神社と神社林を分離して論じられていた、という指摘がある。思想としては未分化だ、という批判である。

本稿の分析からすると、この「分離」は欠点ではなく、政策的に正確な認識だった。

なぜなら、実際に神社(祭祀)と神社林(生態系)は、政策上分離可能だったからだ。熊楠は、神社行政の整理・統合という政策目的自体には一定の合理性があることを認めつつ、その後の運用、とりわけ神社林の伐採を強く批判した(下記出典6)。これは案Aを案Bへ修正させようとする、極めて実務的な戦略であったとも考えられる。

思想の純度で評価すれば未分化。政策設計の精度で評価すれば正解。 実践者としては、後者を高く買いたい。


7.【ビジネス】いま、同じ判断をする人へ

100年前の話を、現在の意思決定に接続する。

7-1. NbSは、実証的に「安い」

自然を活用した解決策(NbS)が費用対効果で優れるという主張は、いまや印象論ではない。

マサチューセッツ大学アマースト校のMarta Vicarelliらが主導し、Science of the Total Environment誌に2024年に発表した研究は、生態系を活用した防災減災(Eco-DRR)と生態系を活用した適応策(EbA)を対象に、87の査読論文から402の観測値を集めたデータベースを構築した。オックスフォード大学Nature-based Solutions Initiativeの解説によれば、この研究の主要な発見は、レビューされた研究の80%超が、防災においてNbSは従来型の工学的解決策より費用対効果が高いと結論づけていたことである(下記出典29)。

同時に、この解説は重要な留保も伝えている。費用対効果は文脈依存であり、レビューした研究の約24%が、NbSの成否は地理的条件や生態系タイプに左右されると指摘している。マングローブ、湿地、沿岸生態系が最も一貫して有効であるという(下記出典29)。

実務的な含意:「NbSだから安い」ではなく、「多くの文脈でNbSのほうが安いという証拠が蓄積している。ただし自分の案件がその文脈に入るかは検証を要する」。 これが誠実な言い方である。

7-2. 自然資本は、すでに財務の議題である

世界経済フォーラムが2020年1月に公表した『Nature Risk Rising』は、世界の総GDPの半分以上にあたる44兆ドルの経済価値の創出が、自然とそのサービスに中程度以上依存していると推計した。同シリーズ第2報『The Future of Nature and Business』は、自然に配慮した経済への移行によって2030年までに年間10.1兆ドルのビジネス価値と3億9,500万人の雇用が創出されうるとしている(下記出典31)。

日本国内でも数字が出ている。環境省の資料によれば、世界経済フォーラム(2020)をベースとした推計として、日本においてネイチャーポジティブ経済への移行により生まれるビジネス機会の規模は2030年時点で約47兆円と試算されており、うち4分の3以上が炭素中立や循環経済と強く関連するとされる(下記出典33)。

制度も動いた。環境省の報道発表によれば、2024年3月、環境省・農林水産省・経済産業省・国土交通省の4省庁連名で「ネイチャーポジティブ経済移行戦略」が取りまとめられ、生物多様性国家戦略2023-2030の基本戦略3「ネイチャーポジティブ経済の実現」の重点施策に位置づけられた(下記出典32)。さらに環境省は2025年7月31日に「ネイチャーポジティブ経済移行戦略ロードマップ(2025-2030年)」を公表している(下記出典35)。

7-3. そして、社叢は制度の対象になった

ここが、本稿で最も伝えたい現在進行形の事実である。

環境省は2023年度から、民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域を「自然共生サイト」として認定する仕組みを開始した。初回の令和5年度前期認定は122か所(35都道府県)、合計面積約7.7万haで、これは国土の約0.2%、東京23区を超える大きさにあたる。認定区域は保護地域との重複を除きOECMとして国際データベースに登録される(下記出典24)。

そして2025年4月には、これを法制化した「地域生物多様性増進法」が施行された。環境省の発表によれば、同法に基づく初めての認定として2025年度第1回で201か所が認定されている(下記出典25)。

この制度の対象例に、「社寺林」が明記されている(下記出典26)。

環境省資料をもとにした各自治体・事業者の解説では、対象例として「企業の森、ナショナルトラスト、バードサンクチュアリ、ビオトープ、自然観察の森、里地里山、森林施業地、水源の森、社寺林、文化的・歴史的な価値を有する地域…」を列挙している(例えば名古屋市について下記出典27)。

さらにインセンティブ設計も進んでいる。環境省の説明資料によれば、自然共生サイトを支援した者に「支援証明書」を発行する制度が、TNFD等への対応に活用できるよう設計されている(下記出典26)。

つまり、こうである。

明治政府が「維持コストのかかる負債」として処分した鎮守の森は、2025年の日本において、国が認定し、国際データベースに登録され、企業が支援すれば自社の自然関連情報開示に使える資産になった。

100年で、同じ土地の帳簿上の符号が反転した。

7-4. 企業・自治体のためのチェックリスト

以上を、明日使える形にまとめる。緑地・樹木・自然資本の処分を検討している意思決定者は、以下を確認してほしい。

  1. その便益は「市場価格がない」だけで、ゼロと扱っていないか (ゼロと未計測は違う。少なくとも定性的に列挙する)
  2. 割引率を1つしか使っていないか (4%だけで結論を出さない。1%・2%も併記する。国交省自身が参考値を認めている)
  3. スイッチング値を出したか (割引率・便益期間をいくつにすると結論が反転するか)
  4. 不可逆性を明示的にコスト計上したか (「後で戻せる」案と「戻せない」案を同列に比較していないか)
  5. 便益期間の切り方は妥当か (50年で切ると100年で育つ資産は必ず負ける)
  6. コスト負担者と便益享受者のずれを図示したか
  7. 新しい価値カテゴリーの可能性を検討したか (自然共生サイト認定、OECM登録、TNFD開示、観光・教育資源としての活用)
  8. その資産に、地域の災害記憶が含まれていないか (立地そのものが情報である場合がある)

明治の役人は、1〜8のすべてを外した。 私たちが同じことを繰り返さない保証は、実はどこにもない。


8.【授業設計】理科×社会(特に経済)の教材化メモ

現場で使う形に落としておく。

[経済]割引率を体感させる

  • 電卓で 1/(1.04)^100 を計算させる。「0.0198」が出る
  • 問い:「100年後に1億円の価値がある森を、いま198万円で売っていいか?」
  • 生徒に割引率を自分で決めさせ、答えがどう変わるかを見せる
  • 狙い:数式が価値判断を含んでいることに気づかせる

[社会]合祀の合理性を、まず認めさせる

  • 「一町村一社」の行政効率化には、当時の文脈で一定の合理性があった。ここを飛ばすと「昔の人は愚か」で終わる
  • 神饌幣帛料供進の基準(境内地150坪、氏子50戸以上)を示し、「あなたが町村長なら統合するか」を問う
  • そのうえで跡地譲与令を示し、「森を伐る必要はあったか」を再検討させる
  • 狙い:政策目的と副次的処分を切り分ける訓練

[理科]便益を測る手段を体験させる

  • 社叢と周辺の気温・地表面温度の実測(赤外放射温度計)
  • 樹木の胸高直径から炭素貯蔵量を推定(アロメトリー式)
  • 学校周辺の神社の標高をGISで確認し、ハザードマップと重ねる
  • 狙い:非市場財を「測れる」ことを実感させる

[理科x社会の横断]新潟 vs 三重の地図

  • 都道府県別神社数(宗教年鑑)を白地図に塗らせる
  • 「なぜ新潟が1位で、三重・和歌山が少ないのか」を仮説立てさせる
  • 答え合わせに合祀の地域差を示す
  • 狙い:現在のデータから過去の政策を逆算する経験

[発展]自分の街で費用便益分析

  • 身近な緑地・樹木の処分計画(実在のものがあれば理想的)を題材に、上記チェックリスト1〜8を適用させる
  • 割引率を変えて結論が反転する点を探させる

9. 結論:計算式に何を書き入れるか

本稿の主張を3行にまとめる。

第一に、神社合祀は「非合理な蛮行」ではなく、「項目が欠けた合理的計算」の帰結だった。 だからこそ現代にも再発しうる。悪意ではなく、計算式の欠落が問題である。

第二に、欠けていた項目は、いまや測定可能である。 生態系サービスの貨幣評価、防災機能の実証(高田ら)、生物多様性のOECM評価(前迫ら)、NbSの費用対効果メタ分析(Vicarelliら)。100年前になかった道具が揃いつつある。NbSの経済合理性は、もはや信念ではなく、検証可能な仮説である。

第三に、それでも最後は割引率が効く。 そして割引率の選択は経済学ではなく倫理や社会の問題である。「将来世代の便益を、私たちはどれだけ割り引く権利があるのか」 ——費用便益分析は、この問いを消してはくれない。ただ、問いを明示的にしてくれる。それが道具としての価値である。

前稿の最後に、私はこう書いた。サステナビリティの土台は自然と歴史である、と。

本稿でわかったのは、その先だ。自然と歴史は、精神論ではなく、資産である。 測定でき、評価でき、毀損すれば損失が計上される。ただしその損失は、標準的な会計と標準的な割引率のもとでは見えない。

南方熊楠は1911年、この見えない損失を可視化しようとして、監獄に入り、『南方二書』を書いた。彼が使えた道具は、博物学の知識と、生態学/エコロジーという当時最新の概念と、圧倒的な文章量だった。

私たちには、彼になかった道具がある。 生態系サービス評価も、費用便益分析も、TNFDも、地域生物多様性増進法もある。

道具は増えた。あとは、計算式に何を書き入れるかである。


出典一覧

神社合祀の制度と実態

  1. 大濱徹也「神社合祀」『世界大百科事典』(コトバンク) https://kotobank.jp/word/神社合祀-298629
  2. Wikipedia「神社合祀」 https://ja.wikipedia.org/wiki/神社合祀
  3. Weblio辞書「神社合祀令」/「神社合祀」 https://www.weblio.jp/content/神社合祀令
  4. 神社のハナシ「神社合祀政策の目的と意味【地方改良運動と南方熊楠の意見】」 https://www.kytm16.com/jinjyagoshi
  5. 国立国会図書館レファレンス協同データベース「神饌幣帛料とはどこから何をいただくのか」 https://crd.ndl.go.jp/reference/entry/index.php?id=1000281058&page=ref_view
  6. 南方熊楠「神社合祀に関する意見」(青空文庫) https://www.aozora.gr.jp/cards/000093/files/525_47860.html

現在の神社統計

  1. 文化庁編『宗教年鑑』2023年版(フクリパによる紹介記事) https://fukuoka-leapup.jp/biz/202411.41383
  2. Wikipedia「神社本庁」 https://ja.wikipedia.org/wiki/神社本庁

費用便益分析の方法論

  1. 国土交通省「公共事業評価の費用便益分析に関する技術指針(共通編)」令和5年9月 https://www.mlit.go.jp/tec/hyouka/public/230912/shishin/shishin230912.pdf
  2. 国土交通省「【報告】社会的割引率の見直し」 https://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/kasen_hyouka/dai09kai/2-1.shiryou.pdf
  3. 国土交通省「費用便益分析について」 https://www.mlit.go.jp/common/001373914.pdf
  4. 国土交通省「仮想的市場評価法(CVM)適用の指針」平成21年7月 https://www.mlit.go.jp/tec/hyouka/public/090713/cvmshishin/cvmshishin090713.pdf
  5. 大谷悟ほか「主要先進国等の公共事業評価に適用される社会的割引率」土木学会論文集D3 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jscejipm/69/5/69_I_163/_pdf/-char/ja

生態系サービスの経済価値評価

  1. 日本学術会議答申「地球環境・人間生活にかかわる農業及び森林の多面的な機能の評価について」平成13年11月 https://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/shimon-18-1.pdf
  2. 林野庁「森林の有する多面的機能について」 https://www.rinya.maff.go.jp/j/keikaku/tamenteki/
  3. 林野庁『令和6年度 森林・林業白書』第1部第1章第1節 https://www.rinya.maff.go.jp/j/kikaku/hakusyo/r6hakusyo_h/all/chap1_1_1.html
  4. 森林・林業学習館「森林の多面的機能一覧と貨幣評価」 https://www.shinrin-ringyou.com/data/shinrin_kinou_ichiran.php
  5. 環境省 生物多様性センター「生物多様性と生態系サービスの経済価値評価」 https://www.biodic.go.jp/biodiversity/activity/policy/valuation/service.html

防災機能と神社立地

  1. 高田知紀・梅津喜美夫・桑子敏雄「東日本大震災の津波被害における神社の祭神とその空間的配置に関する研究」土木学会論文集F6(安全問題)68(2), 2012 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jscejsp/68/2/68_I_167/_article/-char/ja
  2. 高田知紀 研究業績一覧(researchmap) https://researchmap.jp/tomokitakada/published_papers
  3. 防災科学技術研究所 自然災害情報室「東日本大震災における神社の津波被害 現地調査報告」 https://dil.bosai.go.jp/data/doc/1739493886_doc_7_0.pdf

社叢の生物多様性とOECM

  1. 前迫ゆり・上甫木昭春・島田直明・武田義明・永松大・長谷川泰洋・原正利・深町加津枝・渡部俊太郎・劉大可「30 by 30をめざす社叢の生物多様性および文化的サービスに関する研究:OECM認定推進に向けて」『自然保護助成基金助成成果報告書』34, 155-167, 2025年5月 doi:10.32215/pronatura.34.0_155 https://cir.nii.ac.jp/crid/1390867299860899968
  2. Wikipedia「鎮守の森」 https://ja.wikipedia.org/wiki/鎮守の森
  3. 環境省「令和5年度前期『自然共生サイト』認定結果について」 https://www.env.go.jp/press/press_02179.html
  4. 環境省「地域生物多様性増進法に基づく『自然共生サイト』の認定(令和7年度第1回)について」 https://www.env.go.jp/press/press_00761.html
  5. 環境省「生物多様性増進活動促進法について」令和6年9月 https://jp.fsc.org/sites/default/files/2024-09/環境省_OECM説明資料20240913.pdf
  6. 名古屋市「市内における自然共生サイト認定」https://www.city.nagoya.jp/kurashi/kankyou/1012463/1034794/1012518.html
  7. 環境省「生物多様性国家戦略2023-2030」令和5年3月31日 https://www.env.go.jp/content/000124381.pdf

NbSの費用対効果と自然資本経済

  1. Vicarelli, M. et al. (2024) Science of the Total Environment, doi:10.1016/j.scitotenv.2024.174524(解説:Nature-based Solutions Initiative, University of Oxford) https://www.naturebasedsolutionsinitiative.org/news/the-cost-effectiveness-of-nature-based-solutions-for-reducing-disaster-risk/
  2. World Economic Forum (2020) “Nature Risk Rising: Why the Crisis Engulfing Nature Matters for Business and the Economy” https://www.weforum.org/publications/new-nature-economy-report-series/nature-risk-rising/
  3. World Economic Forum “New Nature Economy Report Series” https://jp.weforum.org/publications/new-nature-economy-report-series/
  4. 環境省「ネイチャーポジティブ経済移行戦略」(2024年3月、4省庁連名) https://www.env.go.jp/press/press_03041.html /本文 https://www.env.go.jp/content/000213033.pdf
  5. 環境省 大澤隆文「ネイチャーポジティブ経済移行戦略」2024年8月23日 https://www.gef.or.jp/wp-content/uploads/2024/08/240830nscseminar_MoE.pdf
  6. 森林総合研究所「自然を活用した解決策(NbS)とマングローブ保全・再生の動向」 https://www.ffpri.go.jp/pubs/chukiseika/documents/5th-chuukiseika26-7.pdf
  7. 環境省「ネイチャーポジティブ経済移行戦略ロードマップ(2025-2030年)」の策定について(2025年7月31日) https://www.env.go.jp/press/press_00333.html /本文 https://www.env.go.jp/content/000333089.pdf

熊野と観光

  1. 紀伊民報AGARA「外国人宿泊客が過去最多 24年、今年も更新ペース、和歌山県田辺市本宮町」 https://www.agara.co.jp/article/491535
  2. 田辺観光協会「世界遺産『熊野古道』」 https://www.tanabe-kanko.jp/view/kumano-kodo/
  3. 自治体国際化協会(クレア)「田辺市熊野ツーリズムビューローの事例から学ぶ、誇れる地域のつくり方」 https://economy.clair.or.jp/casestudy/inbound/5501/
  4. JNTO「外国人目線で展開するインバウンドプロモーション」 https://action.jnto.go.jp/casestudy/1611

さらに読むなら

  • 武内善信『闘う南方熊楠――「エコロジー」の先駆者』勉誠出版
  • 上田篤・上田正昭ほか『鎮守の森は甦る――社叢学事始』思文閣出版
  • 栗山浩一・柘植隆宏・庄子康『初心者のための環境評価入門』勁草書房
  • 大沼あゆみ『環境経済学の第一歩』有斐閣

本記事の記述は上記の公開情報にもとづき、筆者が要約・再構成したものです。引用元の文章をそのまま転載することは避け、内容は筆者の言葉で記述しています。「筆者試算」と明記した数値はすべて、記載の前提にもとづく筆者独自の概算であり、出典元の推計ではありません。前提が粗いため、桁の議論としてのみお読みください。神社数や消失社数については出典間で数値に幅があり、その旨は本文中に注記しました。